神社を鎮座している神様で調べてみると、私が育った地草津市大路井(草津駅東側一体)にある小汐井神社は実に多くの神様の存在でにぎわっています。数えてみたら15神おられます。今は整備されて、鈴を鳴らせば全ての神様が降りてきてくださると、ある方に教えていただきました。ちゃんと調べて報告してくださいました。
一時期は、この神社は神無し・カラッポの状況でしたが、今大路井が栄えているのと並行して、この神社に清らかな活気が戻ってきています。
さて正殿に座っているのは宗像三姉妹の長女①田心姫命(多紀理姫命)ですが、この神社のそもそもの発祥である右手の池には、久留米市が本宮の水天宮があります。小汐井水天宮の名の所以でもあります。
水天宮は平家の壇ノ浦合戦後鎮座した②安徳天皇とその母③健礼門院と④清盛の妻時子(二位の尼)が祀られていたところ江戸時代久留米藩主が江戸の屋敷そばに分祀したのが東京水天宮の始まりで、この時の鈴緒が腹巻として使うと安産のうわさがたち、たちまち安産祈願の神社になったと聞いています。草津市の水天宮も安産祈願が詠われ、水天宮のマスコットである母子犬(子宝犬)はこの水天宮の鳥居をくぐると早速出迎えてくれます。この中の子犬2匹が意外なパワースポットであることを地元民すら知っている人は少ないようです。実母が、このそばの土地を1969年亡父に産婦人科施設用に購入するように進言したという話もこうした経緯からでしょうか。
この小さな社は整備されたあと、弁財天の名札が隣につくようになりました。弁財天は神仏習合でやはり田心姫の妹(宗像姉妹の三女古事記では次女)の ⑤市杵島姫命です。後に大国主命の経時的に6人中2番目の妻になり2神を産んでいます。もちろん厳島神社でとても有名な神様です。
しかしながら、私の寺務所に不満なのは、この水天宮の最も偉大な鎮座の神様である⑥天之御中主神(アメノミナカヌシのカミ)の表記がありません。この神様こそが、秘密のベールに包まれた造化三神の一柱であり別天津神五神の第一神であり宇宙の根源神に相当します。これが安産の神様に鎮座しているわけですら、宇宙の始まりと日本の子宝の流れは密接な継続性を物語っています。
(続く)